眼科まつもとクリニック

   〒458-0041   名古屋市緑区鳴子町4丁目8番地ヒルトップ鳴子1F

      地下鉄鳴子北駅から南へ700m・鳴子町バス停から南へ100m

 

 

052-899-3837

診療時間:9:00~12:00  15:30~18:30

休診日:土曜午後・木曜・日曜・祝日

目の病気

 

◆細菌性角膜炎  

細菌が角膜(黒目の部分の厚さ約0.5mmの透明な組織)に入り込むことにより、目の痛み、充血、めやに等の症状が出現し、視力低下を来すこともあり、重症化すると失明に至ることもあります。

治療は抗菌薬の点眼・軟膏・内服・点滴等をおこないます。

 

◆角膜ヘルペス  

体内にもともと潜んでいる角膜ヘルペスが疲労やストレスをきっかけに活動し角膜炎を引き起こします。いったん完治しても体調不良等により再発することもあります。

治療は抗ウィルス薬の点眼・軟膏・内服・点滴等をおこないます。

 

◆真菌性角膜炎  

カビが角膜に入り込むことで発症します。植物の目への接触で発症しやすいという特徴があり、免疫抑制、長期のステロイド投与も誘引となります。症状は細菌性角膜炎と類似していますが、治療は細菌性とは異なり長期化することも多いのが特徴です。

治療は抗真菌薬の点眼・軟膏・内服・点滴等をおこないます。

 

◆アカントアメーバ角膜炎  

微生物による角膜炎で、特にコンタクトレンズの取り扱いに問題がある方は感染の危険があります。

治療は特効薬は無く、抗真菌薬の点眼、角膜の表面を削る等ですが治りにくいのが特徴です。

 

◆ドライアイ  

ドライアイの原因として、涙液の分泌減少を来す疾患(シェーグレン症候群・Stevens-Johnson症候群・眼類天疱瘡)等や、涙液の蒸発亢進を来す要因(マイボーム腺梗塞等の眼瞼疾患・コンタクトレンズ装用・まばたきが減少するVDT作業)等があります。症状として、目が乾く・しょぼしょぼする・まぶしい・痛い・かすんで見える・疲れる・よく涙が出る・10秒以上目を開けていられない等あります。

治療・予防として、人工涙液・角膜保護の点眼、涙点プラグ(まぶたの小さな穴に小さな栓をして涙液をダムの様にせき止めて角膜を保護する)、涙点を縫合して閉鎖、眼鏡にプラスチックカバーをして中に水分を含んだスポンジを装着する方法等があります。

 

◆アレルギー性結膜炎  

身体に異物が侵入すると、それに対して身体が抗体をつくり、同じ異物が入ってきた時に攻撃し排除しようとします。この反応が身体を障害する方向に進む時、これをアレルギーといいます。さらに慢性重症型の春季カタル、長期のコンタクトレンズ装用者にみられる巨大乳頭結膜炎もあります。

治療はアレルギーの原因となる異物(アレルゲン)の除去・回避、抗アレルギー点眼・ステロイド点眼等をおこないます。

 

◆流行性角結膜炎  

アデノウィルスによる強い感染力を持つ感染症で「はやりめ」とよばれています。感染から約10日で発症し、充血、めやに、流涙、まぶたの裏にブツブツができます。約10日で治っていきますが、角膜に小さな濁りを生じて一時的に視力低下をきたすことがあり、その後も眩しさを伴うこともあります。また、まぶたの裏側に偽膜という白い膜ができることもあります。

治療は抗炎症薬、混合感染を防ぐ目的で抗菌薬の点眼を行います。

 

◆麦粒腫  

通称「ものもらい」といわれるまぶたの分泌腺の細菌感染による急性化膿性炎症です。まぶたの内側でも外側でも起こり、痛み・まぶたの腫れ・めやにで発症します。

治療は抗菌剤点眼・軟膏・内服をおこないます。切開をおこなうことがあります。

 

◆眼性疲労     

目が重い、目の奥が痛い、見にくい、目が乾く、まぶたがピクピク痙攣する、頭痛、肩こり、不眠等の症状があります。パソコン、テレビ、ゲーム、読書など目を酷使することによって起きることも多く、目の機能低下、病気によるものもあります。

治療は、部屋を暗くしてよく眠ること、遠くをリラックスして眺める、蒸しタオルで目を温める、点眼薬を使うこと等です。

 

◆飛蚊症  

視界に黒い糸くずや虫の様なものが見える症状を飛蚊症といいます。特に青い空、白い壁を見た時などは目立ちます。目を動かすとその方向に付いて動くので気になります。多くの場合は加齢とともに出現してくる目の中の硝子体の濁りが原因ですが、目の中の炎症、眼底の出血、網膜に穴が開く網膜裂孔、網膜剥離等が原因のこともあります。

治療は、詳細な眼底検査をおこない、原因に対するレーザー治療、網膜剥離手術、硝子体手術等が必要な場合があります。

 

◆白内障  

カメラのレンズにあたる部分が濁り、光が目の中に入る時にうまく通過することができずに視力が低下する病気です。原因として最も多いのは加齢によるもので、その他にアトピー性皮膚炎・ぶどう膜炎・外傷・糖尿病・放射線・薬の副作用等があります。

治療として、点眼薬は白内障の進行を遅らせることはできるものの、視力を改善することはできないため、日常生活に不都合を感じる場合等は手術をおこないます。手術は濁った水晶体を超音波で砕いて取り去り、人工レンズを挿入します。手術後は3カ月程は抗炎症・抗菌薬点眼をします。また、人工レンズにはピントを合わせる調節力がないので、手術後安定してから眼鏡を作製する場合もあります。

 

◆後発白内障  

白内障の手術をしてから、視力低下を起こすことがあります。これは目の中に残された水晶体の膜が濁ってきたためで、早ければ手術後数か月後から発症します。

治療として、YAGレーザーにより濁った膜を切開します。

 

◆緑内障  

緑内障は眼圧が上昇することで視神経が障害され、視野・視力に異常を来す疾患です。眼圧が正常範囲内(10~20mmHg)でも起こる正常眼圧緑内障があり、現在日本では最も多いタイプの緑内障です。緑内障は初期段階では自覚症状はほとんど無く、症状が出現する時はかなり進行した状態であることが予想され、場合によっては失明に至ることもあります。このことから眼圧測定、視神経乳頭陥凹等の状態をみる眼底検査、視野検査、三次元画像解析検査を定期的おこなうことはとても大切なことです。また日本人の40才以上の5~6%は緑内障であるとの報告もあり注意が必要です。

治療はまず点眼治療から開始し、場合によっては内服治療、さらに必要な場合はレーザー治療、手術治療をおこないます。

 

◆網膜剥離  

網膜剥離の大部分は、目の奥の眼底の網膜に裂孔が形成されることによる裂孔原生網膜剥離です。年齢は若年者から高齢者まで幅広く分布しています。症状としては、蚊が飛ぶ様な感じの飛蚊症、光がピカピカ見える光視症、視野欠損、視力低下があります。

治療は、網膜裂孔のみ、あるいは網膜裂孔が小さく網膜剥離も範囲が狭ければ、レーザー光凝固術をおこないますが、再発することもあるので経過観察が必要です。また、網膜剥離がレーザー光凝固術では対応不可なくらい重度に進行してる状態では、網膜全剥離で失明に至る可能性もあり、強膜内陥術、硝子体手術等の観血的な手術が必要になります。

 

◆糖尿病網膜症  

糖尿病の三大合併症の一つとして糖尿病網膜症があります。日本人の視覚障害の原因としては、緑内障に次いで2番目です。症状の進行によって、単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症がありますが、初期段階では自覚症状はほとんど無く、症状が出た時には網膜症がかなり進行した状態であることが考えられます。糖尿病の診断を受けた方は必ず眼科を受診し定期的な眼底検査等をおこない、内科での糖尿病管理と並行して治療していくことが必要です。

治療はレーザー光凝固術、さらには硝子体手術をおこなう場合があります。

 

◆加齢黄斑変性  

物を見る中心部(黄斑)に異常を来す疾患で、視力低下、物がゆがんで見える、視野の中央部分がぼやける等の症状が出現します。

程度が軽度な場合や片目だけの場合は無症状で経過している場合もあります。タイプとしては萎縮型・滲出型があり、滲出型は進行が早く、視力低下を来す危険性が高いので適切な治療が必要です。

治療は、眼底の病変部の新生血管をレーザー光線で焼くレーザー光凝固術、特殊な薬を静脈注射して眼底の病変部分にレーザーを照射する光線力学療法、血管内皮増殖因子という物質を抑える薬剤を直接眼内に注射する抗VEGF薬治療等があります。

予防としては、ビタミン、亜鉛等を多く含む緑黄色野菜、牡蠣等の摂取を促進し、また禁煙にも心がけましょう。

 

◆近視  

目に入った光が目の奥でピントを合わせる位置が、網膜の上ではなくその手前である場合を近視といいます。近視の要因としては、遺伝的要因、読書・テレビ・ゲーム等の環境要因があります。近視には眼底出血や網膜剥離等の病的変化を来す病的近視もあります。

治療は、点眼薬を用いる治療が仮性近視の時期に行われることがあります。仮性近視は近業作業を長時間続けた結果、目の中の毛様体筋が緊張して水晶体が厚くなり、一時的に近視の状態になっていると考えられます。そこで目の緊張を和らげる点眼薬を用いたり、ワックの機械で目の筋肉をほぐしながら運動させることで視力の改善が得られる場合もあります。

予防としては、読書の場合は正しい姿勢で、目と本の距離は30cmくらい離し、1時間の読書後は5分~10分間遠くを見て目を休めましょう。また、テレビ、パソコン、ゲームの見過ぎには十分注意することも大切です。

 

◆斜視・弱視  

子供は6才頃には大人と同程度の視力を持つようになります。ピントをしっかり合わせて両目で物をみて、脳に情報を送ることはとても大切なことです。しかし、強い遠視や乱視、目の疾患で見え方に異常が生じ斜視・弱視になることがあります。斜視は片目の黒目が違う方向に外れており、その方向によって、内斜視、外斜視、上斜視、下斜視があります。

治療は屈折異常が原因であれば、眼鏡矯正をおこない(必要であれはアイパッチ併用)、必要であれば斜視手術をおこないます。